「天空率」
一般の人には耳馴染みがないかもしれない。
少し夢のある言葉にも聞こえるのは私だけ(笑)
これは、建物の高さ制限に対する緩和の一種。
例えば、道路斜線で言えば、
観測地点から建物と空を見たときに、法に則った建物よりも
空が見える割合が大きければ、高くしてもOKですよ、という緩和。
採光・通風・開放度がモデルより大きく計画されていれば高くてもOKなのです。
少し見切れていますが(笑)
最近、天空率の仕事が増えて、
昨日は「隣地の建物がうちより高い。うちは道路斜線ギリギリなのに」
という問い合わせがあったりしたので、ちょっと専門的な話をしてみた。
建築基準法には、規制と緩和があって、
建築士に頼む利点は、いかに緩和の知識があるか、
も一つあるのかもしれないな。と。
平成15年にできた緩和なので、それより古い建物は斜線オーバーは、
一切認められていなかった。
こういうのを、仕様規定型の制限といわれる。
天空率は、性能規定型の緩和となる。
法の本来の意味を叶えている性能であれば、まあいいでしょう。と許される感じ。
天空率を使って高さ制限をクリアしようとする場合、
設計側からすると、ちょっと面倒なので
それなりの差額を頂くこととなる。(一概にいえないけども)
それでも、周辺環境に配慮しつつ希望の建物を実現できるなら、
ここにかけるお金は、全然無駄じゃないと思う。
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