甕のぞき色

心理

実はカラーコーディネーター2級というの資格をもっている。
なので、色の話を少しだけ。

先日、着物の色を選んでいるときに初めて聞いた色の名前が表題の「甕((カメ)のぞき」色
日本の伝統色の名前はとても趣があって好きなのだが、この「甕のぞき」は知らなかった。
ごく薄い水色なのだが、呉服店さんに見せていただいた本に名前の由来があった。

名前のイメージとして、カメに水を貼っていて空がうつりこんだ映像が脳裏に浮かんだ。
本には、2つの説があると紹介されていて、一つは想像した通りカメにうつりこんだ空色だった。
もう一つは、藍染めの仕方。
藍染めの染料に一瞬だけつけた様子から、
「(布が)カメを少しだけのぞいた」様子という擬人表現なのだとか。
布目線なのが面白い(笑)「かめのぞき」はなんだか妖怪の名前のようでもある。
そもそも日本はアミニズム文化(すべての物に魂が宿っている文化)ということが、
ここでも表だっていておもしろい。

昔から浅黄色が好きで、同じ青系で少し似てもいる。
浅黄色は「田舎者」の武士が、流行遅れに着物の裏地に使っていたので
「野暮な人」の代名詞なのだそうだ。だけれど、負けずに好きでいようと思う(笑)
新橋色も好きなのだが、この色は明治時代に出来た色のようで伝統色というのと少し違う気もする。

ということで、日本の伝統色の名は自然由来のものが多い。
でも、この「甕のぞき」色は実にさわやかでこれからの季節にもってこいの色だ。
是非とも検索して確認しにほしい。

ちなみに、青系の色の心理的効果。
誠実に見える。
冷静になる。
集中できる。
時間の経過に鈍くなる。
体感温度も低くなる。(実際に体温も下がるともいわれている)
ということで、銀行の待合室に使われたりする。
男の子の子供部屋に使われる理由はここにあるのかもしれない。
女の子は体を冷やしちゃいけないからね。

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