群青日和

思い

椎名林檎が好きで、たまにその熱が再燃しては「ながら聞き」している。
熱狂的なファン、と言えるほどでもないので声高らかに「ファンです!」と
言えるほどではないのだけど、その感性とセンスには聞くたびに魅了されている。

さっき、久々に東京事変の「群青日和」をきいた。
いつもは「ながら聞き」なのだけど、今日は歌詞を見ながら聞いた。
すると、明日は選挙の投票日というこの日に聞いているからか、
あらたな発見や解釈があった。

私は、単純に歌の題名と「新宿は豪雨~」という歌い出しとで勝手に夏の歌だと誤解していた。
東京で青空の天気雨を想像していたからだ。MVでも薄着で汗をにじませたような体の彼女がギターをぶら下げ、ひたすら歌う姿がかっこいい!
そのビジュアルだけで夏だと思っていたら、歌詞の中に「冬に」「12月の」というのがあることに気づいた。冬の歌だったのね(笑)
イヤでも、もしかすると対比することでギャップを楽しんでいるのかも。そんな感じも否めない。

それより、なにより、これはきっと恋愛の歌でもない気がする。
投票日前日ということや、安倍元総理の事件のせいで私の脳がそっちに傾いているせいかもしれない。
なぜそう思うか。説明していく。

前略


「戦略は皆無」
安倍元総理がいなくなって、この事件で得をするのは誰なんだろう~、といらない妄想に走っていた自分に喝を入れるような一言だ。
そうだよな、政治信念に戦略なんて本来不要なはずで、
陰謀論を言い始める側の人間になり始めている自分を恥じた(笑)

「泣きたい気持ちは連なって冬に雨を齎してるというと」
泣きたい気持ちを抱えている国民の思いが、たまりにたまると、
戦争にも発展しかねないという思いを言っている気がする。
戦争が起きる仕組みを考える。強い政治家の誕生が国家間の戦争に走らせるのではないかと。
国民の票を得るための政治だと、そうなりかねない。
デモクラシーやポピュリズム的な思想をはらんでいるように感じた。
つまり、国民の不満から冷たい戦争という結果につながっていると言いている。

「嘘だって良くてたくさんの矛盾が丁度いいと」
多くの語らぬ国民たちの思いなのかも。
前者とこの一行は、相反していて昨今の分断を思わせる。
当たり前の正しさを貫く生きづらさ。ならば嘘や矛盾も目をつむり、
あたりさわりなく、ぬくぬくと暮らすほうが丁度いいと。

「答えにならぬ高い無料の論理で」
フリーで手に入るお手軽な情報源。まるでオンラインで手に入る情報のことを言っているよう。
ここでも「高い」と「無料」は相反する。


「嘘を嘘だといなすことで即刻関係のない人となる」
あれは嘘だよ、地球は全然大丈夫!と決めつけることで、考えることをやめる人々のことかと。
今起こっていることの本当を考えることなく、お手軽な情報で簡単に決めつける。の意。

「演技をしてるんだ あなただってきっとそうさ 当事者を回避してる」
無関心なふりをしている全国民に訴えかけてる!ように聞こえた。
泣きたい気持ちを抱えつつも、自分には関係ないというような国民に。

「興味が沸いたって据え膳の完成を待って
なんとも思わないふりで笑う」
あ~、私もそうだよな。と刺さった。
自分は何ができるんだろう、と考えないといけない。(選挙しかないのだけど。)

中略(ちょっと恋愛を匂わせる)

「ねぇ~答えはないの?
誰かのせいにしたい、ちゃんと教育して叱ってくれ」
昔は誰かに従えば良かった。それは不自由だけども、ある意味楽だ。
今は、答えがない時代。なので、キチンと考える者にとってみれば、キツイ時代なのだ。

「新宿は豪雨 誰かここへきて 青く燃えていく東京の日」
国民を引っ張っていくようなリーダーを求めているような感じがする。
冒頭は「青く冷えていく」だったのが最後は「青く燃えていく」とまた相まっていて、
再起をかけている予感を感じさせられる。

この曲がリリースされたのは2004年9月らしい。
その後誕生した安倍首相は、いわば日本に自信を再燃させたリーダーだとも思っている。
彼女がリオ五輪閉会式セレモニーの検討メンバーだったこともあいまって、
安倍元首相と椎名さんとのつながりはあったはずで、いろんな思いが重なる。

全部、私の勝手な解釈。あしからず。

東京事変 群青日和 
YouTubeでMVを見てほしい。
最後の最後に何を失敗したのか照れ笑いをする彼女がかわいい。
これも、「かっこいい」と「かわいい」のギャップを楽しんでいる。きっと。
「演技をしてるんだ~。」と、うがった目で見ても、それでもかわいい。

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