常々、お客様に却下される「2階リビング」。
断られる理由の第一位は、「年を取ったらきつくなる」ということだ。
私は、条件の悪い土地では2階リビングをおすすめする!
では、なぜ私が2階リビングをすすめるのかを聞いてほしい。
メリットはこんなにたくさんある。
ひとつずつ説明していく
・広々空間を実現できる
構造に無理なく壁・柱を少なくできるからだ。
伝統的な建物でなければ、近年の家は壁で強さを確保している。
1階部分は、当然、屋根と2階を支えるため壁の量は多く必要だ。
それでも1階に広々リビングがほしいとなると、梁を太くしたり、
窓を少なくするなどの工夫が必要になる。
2階にリビングであれば広々リビングで大開口も実現。
太い梁も不要で、経済的にも実現する。
・仕上げ材の縛りが減る
基準法には内装を制限するものがある。
火気を使用する1階の部屋には壁・天井を準不燃材料で覆わなければいけないという法律がある。
火は上に上にと燃え広がるためであろう。1階で火が付けば2階に燃え広がり避難もしにくい。
最上階から出火すると、燃え広がるのは出火元から上の部分。
なので、最上階にはその規定はなくなり何を使ってもよくなる。
例えば2階建ての2階の台所には、内装に木や紙を使うことができるのだ。
・窓を開けて出かけても比較的安全。
1階だと、やはり窓を開けっぱなしで出かけることに少なからず抵抗を覚えるが、2階だと抵抗感は減る。このことは想像にたやすいかと思う。
・風通しがよく眺めがいい
窓の切り取り方にもよるが、風通しは2階のほうが良好で眺めもいい。外からの視線もそれほど気にならない。カーテンを開けはなって暮らすことも気にならずにできる。
・心理的安全性。
上記にも通じると思うが、人は高いところのほうが落ち着くようだ。(高所恐怖症の人以外)
これは、身を守るすべとして本能的に刻まれているのでは?と聞いたことがある。
タワマン最上階にあこがれるのもこの心理によるものなのかもしれません。(違うかな(笑))
・使われない部屋が減る
2階に子供部屋を置くという典型的な一戸建て住宅だと、
2階の子供部屋は使われなくなる可能性が非常に大きい。
部屋どころか、2階すべてが使われなくなるかもしれない。
映画「眺めのいい部屋売ります」
映画「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」
ダイアンキートンが好きなので何度か見た。
5階で暮らす老夫婦が、30年暮らした部屋から引っ越しを考える、というストーリー。
5階ともなると確かにしんどそうだ。
だが、老後の数年を心配するより、
何十年かを豊かにそして暮らすことをぜひともお勧めしたいのだ。
階段の上がり降りは健康にももってこいだ!
老後の心配をするより、今を豊かに生きるほうを優先すべきだと私は思っている。
老後のことは、老後のになった時に考えよう。(そのための備えは必要)
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