記憶や依存は土地由来

人生

北海道出身でたまに帰省するときにいつも感じること。
意識(自我)は土地に紐づいている。
なぜそう思ったかというと、実家ではどうしても仕事がはかどらないからだ。仕事を片付けられずその仕事をもって実家に帰省することがよくある。だけど、気持ちが、もう、実家仕様なってしまって仕事に熱が入らない。時間は申し分なくあるのだけれど。

以前、「依存」の本を読んで合点がいったからその説明をすると、
意識は場所にも支配されているようだ。脳がそう作用してしまうらしい。
ベトナム兵の薬物依存が深刻な状態だった。帰還兵をなんとか正常な状態に戻すべく、現地で調査と対策を練っていたらしいが、実際、帰還した兵は簡単に薬物依存をやすやすと克服したらしい。
しかし、一旦克服した兵士がベトナムに戻ると再発する、という調査結果が出ているようだ。
つまり、依存性も場所に紐づけされている。場所を変えれば意識を変えるのはたやすく、自分を変えるのも簡単になる。

ちょっと話はそれるけど、
デジタルデトックス、という言葉も一般化してきた。睡眠の質を上げるためにも寝室にスマホを置くのは厳禁なのだそうだ。布団の上での読書もしない方がいい。
寝る場所は、寝る場所オンリーにした方が質の良い睡眠を得られるらしい。
これは確かにその通り、実感できる。お試しあれ。
脳も場所に紐づいている。

最近、リトリートしてきたという知人がいた。
リトリートって?と思い検索すると
「仕事や生活から離れた非日常的な場所で自分と向き合い、心と身体をリラックスさせるためにゆったりと時間を過ごす新しい旅のスタイル。」(byじゃらん)だそうだ。
本来は宗教的な物で、集中力と洞察力を深める親密な方法として見られています。とウィキペディアでは述べられている。世に求められるものは、なんでもおしゃれにファッション化するな~。(悪いことではなとも思ってるけどね)
話はそれたが、リトリートも土地から離れることで「心をリセット」できる効果がある。心を回復するために、定着した場所から離れることは即効性があるのだろう。たぶん、いままで皆が普通に行ってきた旅にもその効果はあって、多くの人は実感してきたと思う。きっと間違いないのだろう。

先日、ポットキャストを聞いていての発言。
海外にも支社がある企業につてめている方で、度々支社に行くのだけれど、
支社に行っている間、日本の仕事のことに意識が及ばないと言っていた。
日本にも重要な仕事を置いてきているのに、海外に行くと意識の中でその仕事の重要度が下がってしまうのだとか。ネットを使えば、社員との連絡も容易にでき、仕事を支障なく行えるはずなのに意識は変化する。
あ~それだ!私が帰省しても仕事がはかどらないのと同じ!と、とても共感した。
物理的な距離があると、意識も離れてしまう。
あ、それって遠距離恋愛でも言えるかも!と、感じてしまった。
物理的な距離がある分、心も離れがちになる。
遠距離恋愛の経験がある人には実感してもらえるはず。(違っていたらごめんなさい)

自分を変えたければ、住むところを変えるといい。
自分をリセットするいい機会になる。
北斎は名前も住む場所も変え続けた。掃除が面倒ともいわれているけど、名前を変えたことからも、引っ越しの度に自分をリセットしていたのかもしれない。

と、実家で仕事がはかどらなかったことの、長い長い言い訳でした。


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