受け継ぐこと

木の芽 人生
木の芽

「一人の高齢者が死ぬと一つの図書館がなくなる」若いころに聞いた気がすると思い検索してみたところ2002年の国連で言われたことらしい。
私にとっては、2002年はついこないだのことと感じるが、もう20年もたっている。
印象的な言葉で、とても記憶に残っている。
そもそも、目上の人の話を聞くのは好きなので、確かに!と腑に落ちたせいもある。

どうして人の話を聞くのが好きなのか、自分に問うて思うに、
生きることに対して貪欲なのかなと思った。
自分の人生だけではあきたらず、人の人生も体験してみたい。
無理な話なのだけど(笑)いつもそんな思いを持っている。
いつ死んでもいいように生きていたいと思って生きているつもりだけど、
それでも、どうでもいいようなつまらない暇な時間も大切な気もしている。
実際は、暇だと落ち着かない。
それに、いつ死んでもいいとか思っているつもりでも、いざとなったらきっと生きることにしがみつくだろうな。
覚悟も足りない。だめな性分。

自分はまだまだ図書館1っ個分にも及ばない人生だと実感している。
せいぜい1/10くらいになっているのだろうか?
じゃ、あと何年生きなきゃいけないのか!(笑)
1000年でも足りない気がする。

だけど、少しでも受け継いでいけるものがあれば、「受け継ぎたい」と思う年になった。
少しでも、私の知っていることを伝えなければいけないと。


職業訓練校で講師のバイトをしているが、まだまだ知らないことが多く、
教えることで勉強にもなる。
大工の技能士を目指す子もいる。逆にとても尊敬している。
しかし、その腕を試す場、その腕を振るう場がない。
その技能を少しでも継承できる場を用意することも、設計士の役割。
死ぬ前の役目なのかもしれない。
肝に銘じよう。

今現存する、古い建物も活かしていかなければという思いも強くある。
壊すのは簡単だ。
できれば、その歴史も受け継ぎたいのだけれど。

是非とも、そんな機会をお待ちしております(笑)

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